第8夜 ザ・ミュージアム「ジョージ・シーガル展」 (映画)

日本映画特集も無事終わり、平常通りの営業となります。今月末にはまた日本映画特集が組めそうな勢いですが、まあその時はその時ということで。

VERSUSのついでだったのですが、同じ日にジョージ・シーガル展に行ってまいりました。
場所は渋谷の東急本店につながるBunkamuraの地下一階にあるザ・ミュージアム。百貨店に付属しているタイプの美術館はあまり常設展などは置けないものの、何よりも入りやすいのが特徴と言えるでしょう。
広さに制限があるため順路はごく普通の一方通行で、年代順に展示されていました。ただ石膏像などの展示があったためか通路の幅が広めに取られていて、通路としては順番が決まっているものの、展示物を見る順番はかなり自由が利くようになっています。

さてこのジョージ・シーガルという人ですが、人体から型をとった石膏像を使うことで知られているようです。私はこの企画展ではじめて知りましたが。
展示は石膏像だけでなく絵画作品もあったのですが、思っていたよりは石膏像が少なく感じました。これはジョージ・シーガルが石膏像専門の芸術家ではなく、石膏像は手段の一つとして使っているにすぎないのに石膏像だけが有名になってしまったギャップが出ているのではないでしょうか。

展示の中身に関しては、やはり石膏像のインパクトは絶大でした。
まさに人間と同じ形をしたものが顔をつき合わせていながら、それでいて何も喋っていないのです。
ただそこにあるだけで存在感があるというのは凄いことだと思いました。


文責:柚木千夜

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